花空ものがたり
         Hanasora story

私のこと…ふるさとの冬

私は北国生まれの66歳。
3人の子どもに恵まれ、6人の孫のおばあちゃんです。7人目の孫が下の子のお嫁さんのお腹にいるんですヨ…幸せです!
とにかく母子共に” 健康であれ”と願うばかりです。

北国の冬は真っ白な雪に覆われ、私は雪景色の中で育ちました。
家族で円卓を囲み、温かな幸せな時を過ごしました。
雪は敬遠されがちですが、私にとっては家族全員で冬支度に追われるような夏の喧騒から逃れ、ゆったりとした時の流れる空間だったのです。
ストーブの脇で編み物をする母、
ストーブの上には何かしら湯気を上げる鍋、父がいて、姉と妹がいる…

春…雪解け

春の雪解けには、白い雪の中からほっこりお陽様の赤児のような福寿草が顔を出します。雪の中から黄色の小花がきらきらと輝く中、北国の春は、一斉に花々が咲き出します。
 
祖父の大好きだった、冬でも緑の光沢のままの葉が雪を纏って美しい白椿の大木、ピンクと赤の椿も花開き、黄色のレンギョウ、真っ白な雪柳、香りを放つヒヤシンス、大好きなスズラン、母の植えたぶどう畑下の一面のチューリップ。ほんとうに見事な素晴らしい光景です。
幼い私は草花で花束を作り、お花屋さんごっこをしていたのを覚えています。
  
私の花への想いの強さは、ふるさとの原風景にあるのだと思っています。

お花の力

お花を見ると癒されます。ふるさとを想います。
お花を見ると「あなたも生きているのね」って思います。
私も「頑張れ」と言われているように思うのです。
私と語り合ってくれる花達に感謝しかありません。
今、混沌とした社会が目の前に繰り広げられているのに、
呑気な私でしょうか…
  
「ふっ」と心を空っぽにしないと生き辛いのです。疲弊してしまうのです。
  
私のような心象風景をお持ちの方、そうでない方も「お花の力」を借りてみてはいかがでしょうか。
そんな方々の一助になればと、お花の作品に心を込めて勤しんでおります。
私もまた、お花に生かされているのです。
春の花3

そして、貴方の「空」

「花空」は貴方の空へと続くのです。
枯れないこの想いが届きますように心から祈ります。
誰もが一瞬でも心和みますこと、笑顔になれますことを祈って止みません。
心ある貴方にお伝えいたします。
  
  
             花空